「睡眠不足が続いて、疲れが取れない」
「階段で足元がふらついてしまった」
「記憶力が衰えた…」
忙しく働いている人であれば、誰もがそのような経験を持っていることと思います。
睡眠は疲れを取り、成長ホルモンを出す意味でもとても重要なものです。
しかし、そんな大切な睡眠ですが、老化とともに質のよい睡眠をとることが難しくなってきます。
また老化だけではなく、現代社会の生活が、質のよい睡眠を妨げる方向に向かいがちなことも事実です。
質のよい睡眠を取り戻すには?
長い人類の歴史から考えれば、ほんの少し前まで人々は太陽と共に生きてきました。
科学技術は、そのリズムに真っ向から対立する暮らしを可能にしました。
真夜中でも人々は働き、遊んでいます。
コンビニエンス・ストアは全国に広がり、テレビも24時間放映。
朝までやっているレストランや居酒屋も少なくありません。
それはそれで社会の発展という事も出来るでしょう。
しかし、アンチエイジングという観点から言えば、大きな問題があります。
平均睡眠時間は短くなっていますし、就寝時間も遅い。
睡眠障害を訴え、入眠剤などに頼る方もたくさんいます。
最近では早く寝ない子供が増えていると聞きます。
アンチエイジングや子どもの成長に欠かせない成長ホルモンは、午後10時~午後2時ごろにかけてもっとも放出されます。
となると、その時間に起きているということは、老化防止や子供の成長にマイナスとなっています。
禅寺では夜9時に寝て、朝の3時に起きるという生活を繰り返しています。
睡眠時間は短いものの、精進料理を食べているため、胃腸にも負担が少なく、またもっとも成長ホルモンが出る時間帯である22時~2時が睡眠時間に含まれていますので、とても健康的な生活と言えます。
成長ホルモン(ソマトトロピン)の放出を促すには、深い眠りと空腹、運動などが必要です。
規則正しい生活や体を使っての仕事など、禅寺の生活にはこのすべてに当てはまります。
仕事ばかりの生活で睡眠の質が下がっている
仕事仕事で遅くまで働き、家には寝に帰るだけという生活をしていませんか?
仕事に打ち込んだ脳はとても疲れています。
オーバーヒート状態で帰って、すぐに床に入っても頭の中は目覚めたまま。
仕事の夢を見たり、何度も仕事のことを思い出して、目が覚めるという事になってしまいます。
温かいお風呂にゆっくり浸かるなどして、クールダウンしてください。
ビジネスマンの方が一杯飲んでから帰宅するのも、一種のクールダウンだと思いますが、これも飲みすぎが逆効果になることは経験している方が多いのではないのでしょうか。
お腹がすいたからと言ってたくさん食べすぎると、胃は消化のためにたいへんなエネルギーを使いますので、よく眠れなくなります。
眠ってしまうと消化はさらに時間がかかるので、胃が重く感じられ、目が覚めてしまうことも頻繁になります。
アルコール分の摂りすぎは脱水症状につながり、これも睡眠を妨げることになります。
ここまで紹介した「食べ合わせ」、食べすぎ飲みすぎには十分に注意してクールダウンしてください。
睡眠に良い食べ物とは?
食生活では、鶏肉や乳製品など、質のよい睡眠をうながすセラトニンの材料・トリプトファンを含むものを取り入れてください。
睡眠に良い環境とは?
睡眠の環境はきちんと整っていますか?
夜中でも街頭の光が入っていたりしないでしょうか?
「太陽とともに目覚めたい」というのであれば別ですが、そうでない方はきちんと遮光カーテンを付けるなど、光を入れない工夫をしてください。
ふとんや枕も睡眠の質に大きな影響を及ぼします。
ふとんはジメッとしていませんか?
きちんと干したり、乾燥機をかけるなどして、ふんわりさせておきたいものです。
枕も最近では首や肩の負担にならない良い製品が出ています。
このほか寝る前の軽いストレッチ、かかとにある「失眠」というつぼへの刺激なども、快い睡眠への足がかりとなります。
もし、これらの方法でも無理な方には、サプリメントの出番となります。